所澤神明社とは
関東のお伊勢さま
所澤神明社 内観 所澤神明社は関東の伊勢信仰の一端を担ってきた神社です。
 日本武尊(やまとたけるのみこと)が創始とされる神社としては、奥秩父の三峰神社が有名ですが、そのほかにも関東には横浜市緑区にある杉山神社のように、日本武尊を祭る神社が数社鎮座しています。
 もともと、東(あずま)の名は、尊が関東の地をながめつつ、妻の弟橘比売命(おとたちばなひめ)を想い「吾妻(あづま)」と呼びかけられたことに由来します。
 同様に関東地方に天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祭る古社としては、東京都港区芝大門の芝大神宮があります。この神社は、かつては「芝神明(しばしんめい)」の名で知られ、「関東のお伊勢さま」と呼ばれていました。この神社は平安時代の寛弘二年(1005)の創建です。
 当神社の西参道に残る外周二丈有余の老けやきは、樹齢千年を越える老木だと専門家は言いますし、関東地方の伊勢信仰から推測しますと、当神社は少なくとも平安以前、奈良時代にはすでに神社として鎮座していたと考えられます。
 関東地方の古代の伊勢信仰は、芝大神宮、船橋大神宮とともに、当神社、所澤神明社がその拠点になったものといえるでしょう。
飛行機の神社
所澤神明社は航空発祥ゆかりの神社です。
〜日本初飛行、明治時代に空を飛んだ徳川大尉が祈願した神社〜

 所沢は日本の航空の発祥の地として知られています。明治四十四年(1911)、日本ではじめての飛行場が造られ、本格的な航空事業がここからはじまりました。
 前年の十二月、代々木の練兵場でテスト飛行に臨んだ徳川好敏大尉は、その成果をもって、この所沢で航空事業へとつながる初飛行に挑戦しました。
 徳川大尉は、所沢での初飛行に際して、前日にほか数名とともに、当、所澤神明社に正式参詣し、歴史的な快挙を果たせるように祈願したと、神主家に伝えられています。
 迎えた当日の四月五日、飛行はみごとに成功しました。大尉の操るアンリ・ファルマン機は、所沢の空に舞い上がり、飛行高度十メートル、距離八百メートル、飛行時間一分二十秒の記録を残す初飛行を、無事になしとげたのです。このときの栄誉を讃えて名付けられたのが、所沢市内の「ファルマン通り」です。